aQ-studio 阪急展示会レポート vol.2
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株式会社aQ-studioは、「⽣活の中にアートをより⾝近に感じられる社会を実現するため」2021年5月より活動をはじめました。こちらのブログページでは、aQ-studioの発信の場として記事を少しずつ掲載していきます。
前回に引き続き、aQ-studioが阪急メンズ大阪でPOP-UPイベントを行った様子をレポートします。
今回は公開制作の様子と、参加したaQ-studioメンバーの永井さん、秋山さん、龍ヶ江さんにもお話を聞きました。
描くプロセスに触れられる貴重な公開制作
阪急メンズ大阪の3日間の公開制作では、油絵作家の秋山さんと彫刻作家の龍ヶ江さん、2人で計4作品を手掛ける様子を見ることがきました。
龍ヶ江さんは今回「絵画を彫刻に落とし込む」をテーマに制作されたそうで、絵画のような風合いの彫刻作品が完成していました。
また、秋山さんと龍ヶ江さんは、それぞれの得意領域を活かし、合作で彫刻と油絵を融合した作品も制作。
また、秋山さんは、油絵具を用いたキャンバス作品を2種制作されていました。
一つは依頼作品の肖像画で、もう一つは先程の龍ヶ江さんとの合作を油絵具でキャンバスに描写するという実験的でチャレンジングなことを行われていました。
参加メンバーにお話を聞いてみた
拠点・金沢と地元・関西で感じる違い
ー 普段は金沢を拠点にされているお二人ですが、今回は地元の奈良から近い大阪での開催でした。何かいつもと違いを感じるところはありましたか?
龍:ふだんは金沢ですが、関西ということで普段はなかなか展示に来れない友人も来てくれたり、目に見えて反応が違いました。立って説明して制作してというところで体力的にもタフな部分はありましたが、ギャラリーやアトリエでない場所での制作は、新鮮で楽しかったのもあります。
特に秋山との合作「President N」に関しては公開制作ということで、せっかくの機会だからと、二人で一つの作品を作り上げてみようと思ってトライしたプロトタイプ。
それぞれの持ち味を出すことを目標にしていて、完成まで持っていけてよかったと思っています。反響もありました。
僕がつくった作品も、絵画を彫刻に落とし込んだ、テーマ性を持って取り組みました。
アートにはじめて触れる方が目で見ても楽しくなるように、僕自身も楽しく作れるものにしました。これ好きだよといった声も聞こえてきて、反響があってよかったと思います。
ー 秋山さんはどうですか?
秋:こういった舞台は初めてで至らなくて反省することも多いですが、阪急メンズ館という大きな場所でも変にカッコつけたり力みすぎたりせず、いつも通りの制作ができたのが良かったかなと。
試行錯誤ができたので、得るものは多かっと思ってます。
百貨店ということで、ギャラリーや美術館と違って美術芸術作品を目当てに来場していない人も多かった。普段はそういった作品に興味がある方が多いですが、今回はそうとは限らない。
美術・芸術作品にあまり触れてこなかった方にとって魅力がわかりやすい絵と伝わりにくい絵があるのは事実で、そういった方たちへどうアプローチしていくかが大切に思います。
作品の完成
ー 制作する作品の完成ってどのように決められるのでしょうか。
アーティストによると思いますが、私は期日までずっと手を加えることが多いですね。
もちろんある程度の期日前には形を仕上げていることは多いですが、起きて、見て、直してを繰り返して細かいところを詰めていくことが多いです。
ー 永井さんはいかがですか
永:今回私は、制作していた二人とは違い、接客やイベントの段取り、運営管理で動くことが多かったので、そのあたりは異なりますが、反省半分、得たもの半分とった印象です。
設立して4ヶ月というタイミングでこういった場所で実施できたのは自信になりつつ、無事走りきれてよかったし、総じて楽しかったように思います。
当社は、基本的にひとつひとつの作品を丁寧につくり、お客様に満足いただくため受注制作の形式でご依頼を受けることが多いです。
なので、どうしても即決という形にはなりにくいですが、用意したDMも一定数捌けたのでまずはaQ-studioを「知ってもらう」という目的はある程度果たせたのかなと感じています。
ー 今回、ビビッドな色合いの作品が多く見受けられましたが、意図してのことでしょうか。
永:秋山・龍ヶ江のアーティスト2人の意向が反映されています。
カラフルな作品を並べることでギャラリーをポップな存在に置き換え、アート作品をたくさん見てもらえるようにビビッドなカラーを中心に作品をセレクトしました。
秋:依頼によっては遺影として使う絵を、といったものもあるので、暗いトーンやモノトーンでの作品制作も可能です。
今回はクールな雰囲気のフロアでのイベントだったので、ポップなものをまずは入り口として制作することにしました。
今回の阪急メンズ大阪5Fでのイベントは、傍から見ても一定の盛り上がりがあったように思います。
秋山さんからあった、期日までに何度もブラッシュアップを繰り返しているというお話は、推敲を何度も繰り返すライターにとっても納得感のあるお話でした。ひとつの作品を丁寧に作り上げていく姿勢は職人のようにも感じられますね。
( writer: junior / photo: junior )
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