About Us

Our work strives to enhance our sense of surroundings, identity and relationship to others and the physical spaces we inhabit, whether feral or human-made.

Selected Awards
  • 2004 — Aga Khan Award for Architecture
  • 2009 — Mies van der Rohe Award
  • 2013 — AIA/ALA Library Building Award
  • 2015 — Best Interior, Designers Saturday
  • 2016 — AIA New York Honor Award

aQ-studio TALK vol.3 by junior

written by junior(WEBライター)

コロナ禍におけるアーティストへの影響

秋:学部4年になった2020年。世間と同じく、僕にとっても大きな変動の年でした。実は4年になるまで、自分の絵を販売したこともなく、そもそも売ろうとしたことすらありませんでした。それは「どうせ売れないだろう」という半ば諦めの気持ちもあってのことでした。教職免許を取っていてなんとなく就職先も見えていて、とはいえもう少し学生生活を楽しみたい気持ちもあったり、もう少し描くことに集中できる環境にいたい想いもあって、大学院に進学を決めました。ところが学部4年の終わりから、「コロナ」というワードが聞こえてきて…大学院に進学したのに、学校からは来ないでくださいと言われる、でも学費は払ってくださいと。

龍:学校に行けなくても学費は変わらなかったので、署名運動も起きました。

ーほか有名私大でも似たような話がありましたね。

秋:そんな中、署名運動を積極的に展開していた先輩や、知り合いの若い社長さんなどとの縁もあり「KCOA SUPPORT PROJECT」というものに関わることになりました。それが初めてのコロナ禍で行った活動でしたね。

ーそれは、どういうプロジェクトだったんでしょう。

秋:端的に言えば、有志の学生で作品購入型のクラウドファンディング形式で行いました。お金を出してもらって、その返礼品が学生の力のこもった作品というシンプルな仕組みです。そこに売り上げの数%をアーティスト支援に充てるという枠組みで行いました。

(参照:https://www.kanazawa-bidai.ac.jp/event/84211)

-主導していたのは秋山さん?

秋:そうですね。複数メンバーはいましたが、リーダーとして活動していました。美大生がコロナの影響で何も活動できないという現実があって、でも人間として何もできないことはないんじゃないか、何かできることがあるんじゃないか、という点からスタートしています。そう思って考えた結果「作品を見てもらって、買ってもらう」というのがやっぱり唯一できることなんじゃないかと。オフライン・オンライン問わずそういう場作りをしようと思って始めました。

龍:僕もメンバーとして参画していて、仕組みはシンプルだったけれど、いろんな方が賛同してくれて。インテリアショップさんなどで作品を置いていいよとか、金沢市が運営に携わっているギャラリーで展示なども決まるなど嬉しい反応があったんですよ。

ー どれくらいの期間行っていたのでしょうか。

秋:5ヶ月くらいですね。それで、数十万円という学生としては十分な金額が集まりました。とはいえ、全美大生という大きな形で支援するには全然足りない金額。ただ、この売ることやその仕組みについては手応えがありました。そういった活動の影響からか、院生になってある程度依頼制作も来るようになったので、ビジネスとして展開できないか、という可能性を模索するようになりました。

龍:コロナみたいな脅威が今後また新しく出てくるかもしれないし、この作品を売ったシステムをうまく機能させることができれば、美大生が作品を出したり、売ったりすることがもっと気軽に行えるし、よりアートを身近にできるんじゃないかなと。

会社の設立は思ったより早かった

秋:そういった背景で会社を立ち上げようという心算になったのが2020年の10月でした。なんとなくで、「会社立ち上げるけど、どう?」って永井に聞いてみたら即答で「やる」って(笑)

– すごい軽い始まり方ですね。2020年10月に思い立って、会社設立が2021年5月と考えると約半年ちょっと。早いですね。

秋:そうですね、学生企業に憧れてはものの、ゆっくり準備して2021年末くらいに立ち上げれたらいいかなって。と思ってたら永井が僕よりも乗り気になっちゃったんですよね。

-3人が揃ったのはいつ頃でしょうか。

龍:1月くらいに秋山くんと遊んだ時にその話を聞いて、就職するとか決めてなかったから2つ返事で「いいよー」と返しました。KCoAプロジェクトも成功したし、なんとかなるかなって。

永:立ち上げのために、2月に3人で集まっていろいろ決めたのは覚えてますね。

秋:永井があれが必要でこれやらないといけない、などすごいスピードでレールを立ててくれてあっという間に進んで行きました。彼のツテが多くて、司法書士さんとか税理士さんとかwebデザイナーのつながりで、そのおかげもあって迅速に進んで行きましたね。

ーそんなレールを引いた永井くんには不安がなかった?

永:ありませんでした。秋山とか龍ヶ江の作品の良さは知ってるし、それを売っていく自信もあったし。ただ、ひとつ覚悟したのは、ふつうの就職というルートには戻れないだろうな、というのはありました。明日が見通せるような生活ではなくなるかもしれないし、3ヶ月後自分がどこにいるかもわからないし。どうしたらいいのか、悩んで眠れない日も少しありましたね。2人はどうなんでしょう?

秋:不安も何も、何が必要で何が足りないかもわからないので、あんまり感じてないですね。それは、先ほども言った通り、初めて自分の絵が売れて、それから継続して依頼もきているからというのもあります。龍ヶ江は?

龍:不安はありますね。けど、この会社に参加した理由のひとつに、ゴミステーションに作品が捨てられるというのがあって。半年とか長い期間をかけて作った卒業制作を卒業生がどんどん捨てているのもあって、心苦しいな、つらいなと思ってて。そういう作品も、日本中を探せば欲しいという人が絶対いると思っていて、そこをつなぐ役割が会社としてできるなら手伝いたいなと。不安があるといっても、食っていけるかなみたいなところが大きいです。意義はとても感じています。

秋:お金の不安はあるけれど、やること自体にはあんまり不安を感じてないよね。

>>TALK4に続く

最後になるTALK4では、それぞれがそれぞれをどう思っているのか、これからどうしていきたいかを、お話いただきました。

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